PMTCとは
PMTCとは、専用の機械とペーストを使用して行うお口のクリーニングによる予防歯科です。
普段のブラッシングで行き届きにくい奥歯や歯の裏側、また歯と歯の隙間に付着した汚れを丁寧に取り除き、虫歯や歯周病を予防します。
また、その際には正しいブラッシング方法など、適切なホームケアについてもご指導させていただき、効果的な予防を実現します。
当院受付にはホームケア用のフッ素塗布ジェルやフッ素洗口剤なども多種そろえており、患者様のお口の状態に合わせてオススメいたします。
分からないことなどがありましたら、スタッフまでお気軽にお尋ねください。
また「エアフロー」機器を使用して、タバコのヤニや紅茶・コーヒーなどの着色汚れを落とすことも行います。
PMTCは定期的な治療でより効果を発揮します
PMTCは単発でもお承りしますが定期的に行う事によってより効果を発揮します。
保険治療では数か月に一度しかできませんが自費治療では毎月行えます。
保険の歯周病治療と自費のPMTCを組み合わせることによって費用を抑え予防効果を増幅することもできます。
さて、いまではすっかり定着したPMTCと言う用語ですが
20年ほど前に初めて登場した時はほとんどの人が何の事だかわかりませんでした。
これを最初に提唱したのはU先生と言う方でした。
当時は今ほど予防という概念が浸透しておらず
歯医者と言うのはもっぱら治療をするところでした。
U先生が歯を全く削らないPMTCを歯科医院の看板にしているといのは私たち凡人には理解しがたいことでした。
初期のPMTCは歯周病の治療の一環として行っていたようでしたが
U先生の術式はクロールヘキシジンという薬剤を使って
歯周病菌を除菌すると言うのが主幹になっていました。
そのために歯周ポケット(歯周病により発生した歯と歯茎の間に発生した溝)を
クロールヘキシジン溶液で洗浄し歯周病菌を除菌してからスケーリング等を行い、そのためのシリンジが開発されたりしていました。
これが悲劇を生みます。
クロールヘキシジンにはアナフィラキシーショックを起こしやすいと言う副作用があるのです。
通常アナフィラキシーショックは注射や原因物質を口から取り入れることにより発生しますが
歯肉溝というのは血管が多く薬剤などの吸収率がとても高い部位だったのです。
患者さんは施術中に意識を失いそのまま亡くなってしまいました。
以前給食でエビを食べてアナフィラキシーショックを起こして生徒さんが亡くなった事故が発生した時に
この話をすぐに思い出しました。
アナフィラキシーショックは命にかかわる重篤な副作用です。
この事故ののちPMTCは薬剤に頼らず機械的な清掃を主にするように術式が変わってきています。
いまではPMTCは安全で安心して受けていただける治療になっています。
予防は歯科のこれからの主幹となるもので当院では機能矯正に続いて
力を入れている分野となります。