2018-4-24
予防歯科歯間磨きの勧め
今日は予防には欠かせない歯磨きのお話をしましょう。
歯ブラシ指導をしているといつも思います。
みなさん一生懸命歯を磨いてらっしゃるなと。
皆さんも「自分は頑張って歯磨きしているから
今さら点検しなくても磨けているはず」
と思ってませんか?
じつはこの「磨けているはず」と言う思い込みがとても危険なのです。
お読みになっている皆さんの中には
磨いても磨いても虫歯になる
とお嘆きの方もいるのではないでしょうか。
なぜでしょう?
砂糖のとりすぎでしょうか?
面白いデーターがありまして、
アメリカ人はとても甘いものがお好きなようで砂糖の摂取量は
日本人の5倍と言われています。
ところが虫歯の罹患率は5分の1程度と言う事。
ま、アメリカは健康保険制度が無くて(最近はオバマケアと言う制度で一部あるらしいですが)虫歯一本10万円~50万円治療費がかかるらしいので
予防も真剣になるのでしょう。
日本の歯磨きとの一番の違いはどうも歯の間をかなり真剣に磨くらしいのです。
ハンナモンタナという歌手で有名なマイリーサイラスが小学生から高校生の間
主演を務めたディズニーチャンネルの全米的人気ドラマで
私も一時はまって見ていたのですが
少なくとも2回メインのトピックがデンタルフロスという回を確認しています。
たぶん1シーズンに一度は歯医者関連のトピックが主題になった回があるものと推測できました。
しかも一回はフロスにミントが付いているかどうかという話題
私たちにはほとんどついていけない話で詳細は忘れてしまいましたが
こんなことがドラマのテーマになるんだと言うのを感心したのを覚えています。
なぜ歯の間を必死に磨くのかというと
実は大人の虫歯はほとんどの場合ほとんどが
歯の間から発生するのです。
さすがに虫歯にしたらえらいお金がかかると
歯磨きも半端なく必死なんですね。
翻ってわが国ではどうでしょうか。
日本には世界に冠たる健康保険制度があります。
どこの国に行っても健康保険があると思っている方がたまにいらっしゃいますが
がそんなことはありません。海外で住んでいる人がちょっとした病気やけがで病院に罹ってその高額なことに腰を抜かすと言う話を良く耳にします。
歯の治療も健康保険の範囲で治療しているといたいしてお金はかからないと言うイメージではないでしょうか。
前に歯なんか虫歯にしといて詰めたほうがお金がかからないと言って
歯磨きをほとんどしないおじさんがいたこともあります。
最近は子供の虫歯も自治体の補助で負担金がかからないため
お子さんの虫歯予防に来られてたお母さんが
お友達から
なんで予防なんかしてるの?
と聞かれたそうです。
そんな方達は例外として皆さんたいへん頑張って歯磨きをしておられます。
当院では必ず染め出しをして
歯磨きの状態を確認しています。
またそれを一本づつ写真で撮影して患者さんなお見せして一緒に予防法を考える
と言う事にしています。
すると良くわかるのが
皆さんとにかく歯の間が磨けていない
と言う事なんですね。
大人の虫歯でとてもよくあるのが
ある日突然何かが取れたと言って来院されて
お口の中を診させていただくと
ある歯の間に虫歯がある
それが気が着かない間に進行してとうとう外壁が崩れてやっと気がいた
というパターンです。
虫歯と言うのはごく幼少期を除いて
ほとんどすべて歯の間から発生します。
(幼少期の虫歯は歯の溝から発生しますが。)
歯の間から進行した虫歯は気が着いた時には重症で
神経の治療をしなければならないことがほとんどで
神経の治療をすると結局かぶせ物をして治さなければならなくなります。
早期発見早期治療の落とし穴は
来院した時にはすでに虫歯になっており
できることは歯を削って神経をとって
金属かプラスチックのかぶせ物を入れるだけということになります。
早期発見
早期治療
だからです。
医科系の病気のように早期に発見すれば全く元の状態に戻るのであれば
これもいいかもしれません。
しかし
歯は一度虫歯にしてしまうと完全に元に戻ると言う事は無いのです。
早期にできた虫歯を発見(何もしないで重症化させてしまうよりはもちろん良いですが)
してもそれはすでに歯の一部を失った状態
と言う事もできるわけですから
虫歯にしてしまった時点ですでに手遅れと言う事も
出来ようかと思います。
これを何度も繰り返していると
口の中はどんどんかぶせ物だらけになっていきます。
40代から50代の患者さんで
当院に来られた時にはすべての奥歯が銀歯
前歯がプラスチックという方がとても多いです。
これを防ぐためには歯の間を磨くことに慣れなければなりません。
当院では口腔内写真で現状を把握していただいて
歯間磨きを含めた予防法をご指導していくことによって
虫歯の発生を有意に減らすことに成功しています。
虫歯になりたくない方は是非当院をお尋ねください。
保険治療で対応しております。
虫歯予防に一番大切なことは歯の間を磨くことなのです。
歯の間を磨くにはデンタルフロス又は歯間ブラシの使用に慣れることが大事です。
使い方をご指導いたしますので是非当院の予防歯科をお尋ねください。