最近の症例 その2

最近の症例をもう2例ご紹介いたします。

前回症例のご紹介をしましたが、作ってみて

やはり模型だけ、しいうのはあまりに臨場感がないので

今回はお口元のお写真だけお借りして紹介させていただきたいと

思います。

症例1

先天欠損で不正咬合になってしまったケース

よくある状態ですが口唇が閉じ切らず前歯が出てしまっています。

 

歯がどうなっていいるかというと

このような状態です。

クラウディングが強かったのでわかりにくいですが

左下3番が先天欠損です。

上下歯列の大きさが合わなかったため不正咬合となったのです。

 

下顎が小さいため上顎前突になっています。

そのため前歯が口唇から出てしまっていたのです。

 

 

意外とおもわれるでしょうが

上顎も発育が悪がったため上顎を発育させることから

治療をスタートしました。

その後下顎の先決部分を治しました。

さてどうなったかというと・・・

 

症例1治療終了しました。

 

このように治りました。

 

長期間上下の誤差があったためなかなか完璧な咬合とはなりませんでしたが

何とか許容の範囲に治りました。

約一年半の治療期間、料金は基本の機能矯正料金でした。

咬合面、側面観はこんな感じです

お顔の改善

何よりよかったのはこのお顔の改善です。

頬のあたりの改善が見て取れると思います。

これは最初に上顎を改善したため起きた改善です。

治療しないで過ごすのと治療後で過ごすのでは

いろいろと生活も変わるだろうと想像できます。

 

症例2

上顎発育不全のケース

見た感じはそんなに悪くありません。

かみ合わせはこんな感じです。

八重歯が顕著ですが

ご本人は最初治療に乗り気ではありませんでした。

こうしてみるとやはり上顎発育不全が不正咬合の原因のようです。

側面から見ると下顔面のボリュームが物足りません。

上顎発育不全の典型的な顔貌です。

この年齢からの治療となるとなかなか完璧とはいかないことが多いです。

骨格にゆがみが生じてしますためで

最終的には良くなるのですが

かみ合わせを整えてきれいにして骨格は治ってくるのを待つ必要があります。

さてこのように治りました。

症例2治療終了しました。

咬合面からみると悪くないです。

もう少し噛んでくれたらよかったという感じですが

ここからは保定しながら治るのを待つこととしました。

症例2お顔の改善

即傍観はわるくありません。

鼻の形。口唇の形が良くなっていると思います。

上顎発育不全を治療するとよく起こる変化です。

側面から見るとお顔の下半分のボリュームも改善しています。

鼻の形が良くなりました。

治療後のほうがいいお顔ですね。

治療にやはり2年弱料金も機能矯正の基本ルーティンでした。

ご本人も治療してよかったと喜んでおりました。

機能矯正の治り方

機能矯正では完璧なかみ合わせを無理やり作ることより

昨日正常咬合を取り戻すことに主眼を置いています。

正しい機能を取り戻せば

混み合わせんいい感じでその方のかみ合わせになっていくからで。

そのように治った歯並びは

自然でバランスの取れた顔だちを作るとともに

安定的な予後となるからです。

 

 

最近の症例ご紹介

最近終了した症例をご紹介させていただきます

最近終了した機能矯正症例のご紹介をさせていただきます。

ただコンプライアンスがありまして今回は模型だけのご紹介とさせていただきますことをご了承ください。

 

機能矯正ってどれくらい治るの?

実際奇麗に並べたいと思ったら抜くしかないんじゃないのっと思っておられる方も多いのではないかと思います。

 

日々治療に当たっていてどうしても抜かなければならないと思ったケースはほとんど記憶にありません。

日本人の場合不正咬合の原因はほとんどの場合顎骨の成長不足なのです。

ですから抜歯をして歯列を小さくすれば歯は並ぶのですが

小さな顎にさらに小さな歯列というダブルパンチになってしまい

それ故全体の機能バランスが崩れ

当院の新患の患者さんのおよそ5パーセントが抜歯矯正の再治療という事態になるわけです。

ちなみに

 

抜歯矯正の再治療はどうするの

 

かというご質問を受けることがあるのですが

結局は抜いたスペースを取り戻すということが大前提になります。

したがって抜いてしまった歯の部分は何らかの補綴処置が必要となります。

補綴の方法は主にブリッジかインプラントということになります。

以前抜いたスペースを取り戻すのが嫌という患者さんがいらっしゃいましたが

残念ながら治療をお断りいたしました。

抜歯がすべての場合で不要ということではありませんが

要はどのような機能的バランスがその患者さんにとって一番良いのかを探りあて

それに向かって治療を進めるということだと思っています。

さて最初のケース

極端な狭窄歯列です。

 

ひどい上顎前突でお口が閉じない状態でした。

特に上顎小臼歯間の狭窄がひどくこのまま育ってしまったら

と思うと背筋が寒くなりました。

このケースは典型的で大人になって成長が終わってしまってから

小臼歯を抜歯しても治せないのははっきりわかると思います。

それでは治療終了後はどうなったでしょう。

小臼歯間の拡大を行うというのが治療の主眼でした。

ただし単純な拡大床を使ってはいけません。

あくまでその人の持っているポテンシャルを引き出すというのが

治療を成功させるポイントです。

狭窄歯列を治すことによって押し出されていた前歯が口唇の力で押し戻されて

自然に位置で噛むようになりました。

下顎はほとんど拡大していませんが

上顎の軛が取れたことによってちょうどよいところに落ち着きました。

ワイヤーも使いましたが側方歯にはブラケットを着けない

ユーティリティアーチだけで治すことができました。

 

それでは次のケースです

咬合面からみると上顎3番下顎右3番が小臼歯に押し出されているようにも見えます。

ここから見ると第一小臼歯4本抜けば簡単に治りそうな感じもします。

横から見るといかにも寸詰まりの歯列です。前歯が立ちすぎているというのも治したいというご希望でした。

歯列に拡大は必要ないようです。

さてどうしますか。

このように治りました。

この方を分析すると所謂上顎骨発育不全だったわけです。

したがって当初の治療は上顎の前方けん引を実施しました。

典型的な抜歯禁忌症例です。

確かに抜歯をすれば歯は並びやすくなります。

しかしそもそもの原因が顎骨が小さいために起こっているわけですから

それをさらに収縮させるような治療をしてはいけないということです。

これは元々リテーナー制作用の模型ですからあまり良い模型ではありません。

ブラケットが着いた状態で印象をとって技工所で削って作ってもらっているからです。

申し訳ありません、これでお願いいたします。

歯列の大きさ前歯の角度などが自然に治っているのがこの模型でも観察できると思います。

口腔内が広くなったことによりいろいろよくなったと患者さんは大変喜ばれておりました。

この方は後半治療で全歯にブラケットを装着しました。

治療期間は1年11か月当初の印象よりかなり早く治りました。

最後に

さて、最近は公開することを前提に資料を集めていないので

お見苦しい写真であったことをお詫びいたします。

しかしながら機能矯正の効果はお分かりになっていただけたかと思っております。

歯並びかみ合わせのことでお困りの方がいらっしゃいましたら

まずは無料のZOOM相談から

お問い合わせお待ちしております。

ZOOM相談に関して

ご相談においでの際

あちこち回ってよかったところにお願いしよう

と思っていらっしゃることと思います。。

ところが

何をどう治してどうなりたいのか

ご自分の価値観が定まっていなければいくら医院を回ってもいいところは見つかりません。

ZOOMでのご相談をお勧めするのはご自分のお悩みをまとめてみる

いい機会になると思うからです。

経験上ZOOM相談をされて治療着手された方はいい治療がすすめられております。

またご相談のクオリティはリモートでもリアルでも変わりません。

リモート相談は時間も空間もお金も節約できますので

些細なことでも御遠慮なくご相談ください。

 

 

 

機能矯正相談に関してリモートのお勧め

機能矯正相談料は従前どおり税込み5500円となります。

着手の場合は診断料税込み38500円より割引されます。

話だけ聞いてみたいという方はZOOM使用のリモート相談(無料)をご利用ください。

リモートでのご相談であれば交通費、お時間ともに節約でき

遠方でもお気軽にご相談承れますので

お勧めしている次第です。

ZOOMに慣れていない方もこちらからご紹介いたします。

ご安心してご連絡ください。

お待ちしております。

 

矯正治療等の料金お支払いについて

機能矯正治療の料金のお支払いは

診断と第一段階のお支払いは同時、診断着手時とさせていただきます。

当院は治療着手時に料金のお支払いというルーティンにさせていただいております。

診断にはレントゲン撮影やお顔の写真をお預かりするなどが発生するため

診断のみを実施し診療に進まれないというのは

レントゲン撮影等のリスクがベネフィットを上回ってしまうためで

診断が始まったときに機能矯正治療はスタートしているとお考え下さい。

着手時にお支払いとさせていただいた経緯としては

以前、自費義歯等完成後来院されない方がおられましたり、

ご依頼に応じて自費治療を進めていましたのにセット時に「そんなもの頼んでいない」

と言われる方がおられたりしたためトラブル回避のために構築したルーティンです。

ご理解お願いいたします。

なお払い込まれた料金の現金での払い戻しには応じかねます。ご了承ください。

よろしくお願いいたします。

 

子どもの矯正何をいつ始めるか?

歯列矯正では3番が出るまで待つのが常識?

矯正歯科の常識とは

子どもの矯正と言うと犬歯が生えてからするものと言うのが

歯列矯正の常識です。

これは大学の歯科矯正学の講義で散々聞きました。

ところがこの考え方だと「歯並びを悪くして」から

歯を並べると言う方法論となります。

確かに歯並びを治すならこの考えも間違いではありません。

しかし治すべきは歯並びだけなのでしょうか?

矯正治療は8歳まで待てはどうなの?

犬歯が生えるのは早くて8歳くらい。

上顎の犬歯は永久歯のいちばん最後に萌出すると言われていますから

すでにめちゃくちゃな歯並びになっている子をみすみす何もしないで

放置すると言うことになります。

なんなら3番は待っても永遠に生えてこないという可能性もあります。

2022年8月現在、高1になって上顎3番が左右とも乳歯のまま

という方の治療を進めています。

正直めまいがするほど大変です。

子供の矯正では何を治すのか?

なぜ歯並びは悪くなるか

ここで考えなくてはいけないことは

なぜ歯並びが悪くなるかと言うことです。

歯並びが悪くなるのは本質的には

歯が並ぶ顎の骨の大きさと歯の大きさがアンバランスだからです。

歯の幅径の総和より顎の骨の大きさが小さければ当然歯は真っ直ぐに並ぶことはできなくなります。

これはすべての矯正理論に通じています。

異なるのは

ではそれをどうやってただしいかみ合わせにしていくのか

という理論と手法になります。

機能矯正はどうやって治していくのか?

一般的な矯正では顎が小さいのだから歯を抜かなければ治らないと考えます。

または並べるために後ろの歯をさらに後ろに押し込んで場所を確保しようとします。

機能矯正ではまず歯と顎の位置と大きさを計測し

顎が小さいのであれば顎を育てよう

顎が正常なのに歯が異常に大きければ歯を抜こうと考えます。

たたしこと日本においては顎が正常な大きさなのに歯が異常に大きかったというケースは

ほとんど見たことがありません。

以前海外の講師の先生のセミナーでそのようなケースを見たことがありますが

アフリカの人でした。

歯並びは呼吸によっても悪くなる

また、子どもの矯正では歯並びに大きな影響を持つものがあります。

それが呼吸機能です。

 

不正咬合のタイプにもよりますが

子どもの不正咬合は口呼吸を伴う事があります。

または呼吸機能に問題があったから

不正咬合になるという場合もあります。

良く扁桃腺を腫らす子供は口呼吸があり

口呼吸になるとかみ合わせが不十分であり

咬合というのは機能することによって完成していき

また咬合して機能することによって

歯並び自体もよくなっていきますから

必然的に口呼吸の人は

歯並びも悪い傾向が強いと言えます。

口呼吸のパターンの一例

口唇の閉鎖力が弱いため前歯部がちゃんと並ばない

この状態をセファロレントゲン写真で見ると

気道と言う呼吸をする時に空気の通る管が極端に細くなっている場合が多く見られます。

物理的にも軌道の狭さが確認できることもあり

歯並びが悪いから呼吸が悪くなるのか

呼吸が悪いから歯並びか悪くなるのか

どちらかというと

後者が主因だろうと思われるのですが

この二者は相互に関連しながら成長していきますので

どちらも正しい成長には欠かせない要素だと言えるでしょう。

アデノイド顔貌、口呼吸の結果顔が上下に長くなっている。当然歯もかみ合わない。

以前の記事でも述べましたがこの状態を長く続ければ身体的のみならず脳の発育にも悪影響が出てきてしまいます。

この観点から言うなら機能矯正を始める時期は早くて早すぎることはないと言うことになります。

実際3〜6歳で機能矯正治療を始めた方は私の記憶では軒並みたいへん良くなって

元気な中学生として勉強や部活です活躍されていました。

 

機能矯正とは歯並びが悪くなることを未然に防ぐものである

歯並びは生える前に改善するべし

機能矯正では歯並びが悪くなることを未然に防ぐ

ということを本質としています。

つまりもともとの骨格を歯が並ぶために十分な大きさに育てることができれば

歯並びが悪くなることなしに育つことができるようになります。

当然呼吸などの機能も正常な状態を保ちつつ育っていくことになります。

犬歯が出るまで待って8歳9歳まで呼吸を改善しない状態でいれば

6歳以前からしっかり脳に酸素が送り込まれていた子とは

ほとんど致命的とも言える差がついてしまうでしょう。

大人になってからは顎骨の大きさを取り戻すのは難しい場合もある

 

もちろんすべてうまくいくというわけではありませんし

歯だけが大きすぎるということもありうるわけです。

しかしながら歯が大き過ぎるのは後からなんとかなります。最悪抜けばいいわけですから。

しかしながら顎の大きさの回復は大人になってしまったら簡単にはできません。

機能矯正で一番大事なものは分析

何をすべきかを知るために

機能矯正で分析を重視するのは

何をどのように育てると健康な顎顔面が回復できるのかを

きちんと調べ何をするべきかを明確にするためです。

育てるべきところは育て抑制するべきところは抑制する。

それが的確にできるためには分析は欠かすことができません。

ただし3歳児では後日分析となる場合もある

例外的に最少年齢の3歳から機能矯正を始める場合

体を自分でレントゲンを撮影ための固定することができないと判断し

なおかつ機能矯正治療を必要と考えるに足る充分な所見がみられる場合

まず装置を使ってもらい6歳くらいまで育ってから分析を行って

治療の評価とそれ以降の治療計画を立てるという場合もあります。

充分な所見とは

左右非対称な場合とクロスバイトつまり歯の食い違いがあるばあいです。

これは早く解決しないと顎がゆがんで育って行ってしまうので

分析ができないならとにかく有視界飛行でも障害を排除し

なるべく正しい成長のラインに乗せてあげることが必要になってきます。

成長のフェアウェイ

フェアウェイをキープせよ

今正しい成長のラインと言いましたが

この成長のフェアウェイをキープすることが

機能矯正の最も重要な使命だと考えています。

機能矯正装置MUHアプライアンス<]上顎の発育促進に使う

 

診断を誤れば使ってもうまくいかない装置もある

装置の選択

とくにファースト即ち一番最初に使う装置の選択は非常に重要で

これを誤ると治療がうまくいかないだけでなく

装置が不快なため子供さんが装置を嫌がってしまい

その後の機能矯正治療に甚大な悪影響を与える場合があります。

これは既成装置を子供に使おうと思った場合にしばしば起こります。

既成装置は安価な反面とても使い心地が悪いので

万が一使えたらば治療成功と言われることもあります。

一度子供さんが嫌がってしまったら

その後いかに立て直すのがたいへんかは

お母さまなら何度も経験されていると思います。

また

ある装置を使えば本来の成長を超えて拡大をしていくこともできます。単純な拡大床矯正と呼ばれているもので

子どもの矯正を相談したことのある方は一度や二度は出会しているのではないでしょうか?

拡大と言う要素は確かに機能矯正でも重要な要素ですが

単純に横に広げても問題は解決しません。

使いようではあるが時に役に立たない場合もある装置の一つ

広げれば治るだろうと広げているうちに

適正な大きさを遥かに超えてしまったなどと言うのを何例も見ています。

これは正直治すのがとても難しい。

一度過拡大してしまうと元に戻すのが不可能なケースもあります。

フェアウェイをキープするためには何がフェアウェイかを見極める力も必要になりますし、これは意外に難易度の高い技術と言えると思います。

正解は見えているか

ですから健康な成長を促していくには

その子にとっての正解を常に念頭に置いていくことが不可欠と言えます。

それと重要なのは

何をするのかが見えたところで

そこに向かっていける「適切な装置」が必要だということです。

子供の矯正は矯正専門の知識や技術が無くてもできる

と嘯くコンサルタントの暗躍でろくろく効かない装置を数年使わされて

貴重な時間を無駄にしている患者さんがおられるのはとても残念なことです。

効く装置というのは

まずその子に合わせて作られたオーダーメイドの装置であること

そるからしっかりとしたアクリル樹脂で噛んだ時に硬質なフィードバックがある装置

ということができると思います。

 

さて今までの話をまとめてみると

では結局いつ何をはじめるのか

いつ何を始めるかまとめ

機能矯正を始める時期は

やりたいと思たときというのが正解なのだと思います。

理想的には6歳ぐらいで始めるのが

一番効果が上がりますからこれより年齢が上であれば

思い立った時が一番の適齢と言えると思います。

また

明らかなクロスバイトや左右非対称がみられる場合は

3歳からでも早すぎない、ということです。

そしてしっかりとした診断とオーダーメイドの装置を使用して

しっかりと成長を促進していくということがなにをするのかということになりましょう。

そして私の夢

私の夢は

私の機能矯正で日本中に

「元気なイケメン男子」と「優秀なキュート女子」がいっぱいになることです。

あなたの子供さんにもその第一歩を踏み出させてあげてください!

6歳より上ですが

こんな状態で治りました。

どちらがご本人にいいかは明白だと思います。

 

3500

 

子供の矯正で

最近思ったのですが

子供の矯正で骨格の成長を促そうと思った時

柔らかいシリコンの装置はほとんど効果がないと思いました。

骨格的な成長に刺激を与えるためには

硬質な刺激が必要なんだろうと思います。

アクリルレジンで作られたバイオネーターなどは

明らかに骨格の成長を促進していると観察されます。

これは自転車の選手が骨粗しょう症をおこすことからも推測され

骨格に刺激を与えるのはガツンという衝撃だと考えられるからです。

子供の成長に悪影響があり意外に見落とす出っ歯

意外と気にならない子供の出っ歯

お子さんの矯正相談で一番典型的なのは反対咬合です。

これは不正が分かりやすくお子さんが反対咬合の場合親御さんはあわててご来院になります。

しかし過蓋咬合つまり上の前歯が下の前歯をしっかり覆ってしまっている場合はどうでしょう?

上の前歯がしっかり見えていると反対咬合のように極端な違和感がないため

それが異常だということになかなか気が着きません。

それでは健康面への影響はどうでしょうか?

咬みあわせが健康に及ぼすもっとも大きな影響は呼吸です。

反対咬合の場合見た目は悪いですが実は下顎が前進していることによって

気道が開いている場合が多く呼吸にはあまり影響がない場合が多いのです。

ただし極端な上顎発育不全に伴う反対咬合では

やはり呼吸に問題が起こりますが。

極端な下顎後退です。下の前歯はほとんど見ることができません。このようなお子さんは早めの来院をお勧めします。

 

下顎後退(出っ歯)は呼吸に悪影響がある

 

下の前歯が見えないほどの過蓋咬合では下顎が後ろに押しやられていることが多く

下顎が後ろに追いやられると気道がつぶれてしまって呼吸がしにくくなってしまうのです。呼吸が苦しい子の呼吸の様式には一つの特長があります。救急蘇生のABCと言うのがありますが一番に来るAとはエアウェイ気道の確保、になります。

具体的にどうするかと言うと下顎を前方に引っ張り出すのです。

意識が落ちると筋肉が弛緩して下顎が落ちてしまいます。

この時舌も落ちる可能性があるわけですが、まず口の中を調べて遺物の除去舌根沈下があれば引っ張り出してさらに下顎も前に引っ張り出して空気の通り道を確保する。

その後B、ブリージング人工呼吸へと進むわけです。(ちなみにCは心臓マッサージ)

ですから下顎が後退していると言う事は空気の通りが悪いというのは

人間の解剖学的な特徴なのです。

 

下顎後退は口呼吸になりやすい

 

下顎後退している人が口を閉じていると気道がつぶれてしまって苦しいので口をあいて口で呼吸することになります。いわゆる口呼吸です。

呼吸の正解は鼻呼吸で

鼻と言うのは呼吸するための器官ですから呼吸に必要な機能が備わっています。

鼻から入った空気は鼻の入口でごみやほこりを取られます。鼻の入口は

エアフィルターの役割をしています。

その後鼻腔に送り込まれた空気は鼻腔内の繊毛でさらに細かい細菌などを除去され

さらに体温によって温度調整をされ加湿されてちょうど良い具合になって

気管に入ります。また鼻腔は適度な広さを持った空洞でここが呼吸チャンバーの役割をはたして空気の取り込みの効率が良くなるようになっています。

口にはこのような機能はありませんから

空気はストレートに口腔内を通過し口腔乾燥を引き起こしながら

乾いたまま気管、気管支を直撃します。

口腔乾燥を引き起こし入った細菌は繊毛によって体外に排出されることなく体内に取り込まれてしまいます。

ですから口呼吸の子は風邪をひきやすいのです。

 

口呼吸の子供は落ち着きがなくなる

 

このように口呼吸の弊害は広く知られているところですが

さらに重要なことに口には鼻腔と言う呼吸チャンバーは存在しないため

空気の取り入れ効率が悪く呼吸数が増加します。

呼吸数が増加すると心臓に負担をかけると同時に

その人の性格も変えてしまいます。

すなわちいつではハァハァと細かい呼吸を繰り返しているために

落ち着きのない人になりがちです。

子供の患者さんを診ていて思うのは

過蓋咬合のこどもは多動が多いということです。

しっかりした統計データーではないため確定的に言う事は出来ないのですが

矯正装置の調整に多動の子供だとそうではない子供に比べて

倍時間がかかるので体験的に過蓋咬合の子は多動が多いなと感じます。

当然多動で集中力がなければ学力に差が出るのは明白だと思います。

それに加えて口呼吸だと体に取り込める酸素量が違ってきますから

脳や身体の発育にいい影響があるはずはありません。

 

子供の機能矯正で成績が上がっているかもしれない

 

これも体験的なものなのであまりそうだとは公言できないのですが

機能矯正治療がしっかり終わった子は良いところに進学している

と思うわけです。

はじめたころは多動でどうにもならなかった子が

機能矯正を終わりバイオプログレッシブに入るころには

すっかり落ち着いてブラケットを着けさせてくれるというのはいつも体験しています。

そうなればしっかり落ち着いて勉強にも取り組めるのではないでしょうか?

この患者さんはバイオネーターによる治療を行いました。後半のバイオプログレッシブは希望されなかったため

前歯に隙間が残りましたが患者さんは満足されていました。ちなみに中学受験をされ志望の難関校に見事合格されました。

 

歯だけ治せばいいっもんじゃないと言うのが信条

 

下の歯が見えない子

つまり過蓋咬合とか2級咬合とか呼ばれる子は

頭が悪くなると確実に言う事はできないかもしれませんが

それをしっかり治療した子供が成績が良いと言う事は

実感として感じている。

これだけは自信を持って言えると思います。

子供の矯正と言うと何とか前歯を並べようとします。

乳歯にブラケットを着けたり

シリコンの既成装置を着けたりいろいろやられています。

〇〇シールドと言う装置も一見よさそうで

動くのは歯だけという欠点があります。

自分の考える歯科医療は歯を並べるだけにとどまらず

全身の健康を増進するものでなければならないと考えています。

機能矯正を受けていただいたお子さんが身体的にも学力的にも

しっかり成長されていることに

機能矯正医として歯科医としても喜びを感じています。

 

抜かない矯正できれいに治せるニコデンタルクリニックです!

ニコデンタルクリニックは抜かない矯正できれいに治すことが売りの歯医者です!
どこに行っても抜くと言われてお困りの方
是非ご相談ください!

当院は
ぬかなくてもきれいで自然な歯並びかみ合わせに治せる技術を持っており
それが当院の誇りでもあります。